不死身

父は20年位何度も病院で死ぬ、死ぬと言われ、その度に元気で退院してきた。
痴呆症も進み、ボケ老人になってしまった。
でも、かわいいおじいちゃんで周りの人や看護婦さんたちからかわいがられていた。
いつからか、「不死身の崇男さん」といわれるようになった。
戦争中も死地から生還している。
そんな父も、難病指定されている皮膚病になり治療で治ったが、体力や諸機能が回復できず帰らぬ人となった。