本番

本番は、終わってしまえばあっという間だった。
他の演目も見たかったが、調絃におわれ、舞台袖からのぞいただけ。
私の出来栄えは、普段ではない様な間違いをしてしまった。
指がその糸を弾く事を拒否するかのように隣の糸に行こうとするのだ。
違うのがわかるから、正しい糸に置こうとするのだが動いてくれない。
いったいどうしてしまったのか?
でも、頭も真っ白にならずに、早く走る事もなく演奏する事は出来た。